フランスからの暮らしのNEWS〈後編〉

LIFESTYLE

フランスからの暮らしのNEWS〈後編〉

MAR.18.2020

世界中の女性が憧れるパリの暮らし。歴史的な美しい街並みに、花が溢れ、そのエレガントさに皆が魅了されてきました。今回は、パリで、フランスを代表する老舗リネンブランド「ガルニエ・ティエボー」会長夫人のマイリス・ド・モンクロさんのご自宅に伺い、前編のインテリアのお話に続き、後編では、ふだんの暮らし方や、パリの花とティータイムの楽しみ方について語っていただきました。

パリのエレガントな暮らし

パリの西、ブーローニュ地区にあるアールヌーボー建築の一軒家で暮らしているマイリスさん。旦那様が平日は南仏エリアに近いグルノーブルで働き、週末にブーローニュに戻るため、マイリスさんもそれに合わせた生活サイクルで過ごされているようです。

―普段はどんなふうに過ごされているのでしょうか。
「4人家族ですが、夫は平日はグルノーブルの本社で仕事、息子はスペインで働いているので、娘と私の二人でいる時間が長いのです。夫は週末にブーローニュに戻ってくるので、そのタイミングで友人たちを家に招くことが多いです。
フランス各地、そして国外にも多くの友人がいるので、彼らがパリに遊びに来る際は必ず我が家に寄ってもらうようお誘いしています。そのために住まいを整え、買い物をして料理を準備しますが、ゲストも大勢なので、毎回が大イベントです。ただ、それができるのは、私が専業主婦に徹しているからこそ。仕事を辞めたことは少しだけ後悔しているし、娘には何があっても仕事を続けるようアドバイスしていますが、私自身に自由な時間があったおかげで子どもたちの教育に専念でき、こうしてゲストを招くこともできる。今では、これも素晴らしい一つの選択だったと思っています」
「他には、定期的に美術鑑賞サークルに参加し、美術館を巡ったりもします。犬の散歩のついでにブーローニュの森を歩くのもお気に入りの日課。スポーツジムにも通って、体力とスタイル維持に努めています。」

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花もお茶もパリ暮らしに欠かせないもの

―どの部屋にも飾られている可憐なフラワーアレンジメント、そして優雅なティータイム。その楽しみ方、おもてなしの仕方を教えてください。
「来客の予定がない日も、花はいつも飾っています。近所の行きつけの花屋で、だいたい週1回、季節の切り花を購入します。胡蝶蘭など鉢植えの花もいいのですが、切り花のみずみずしさや生命感は生活に欠かせないと思うのです。以前は多くの花を重ねた密度の高いブーケのような活け方が主流でしたが、最近は野の花を摘んできたような、さりげないエアリーな活け方が人気で、私もこちらのスタイルが好みです。パリの人々に花は欠かせないから、週ごとにいろいろな花が届く宅配サービスも一般的になってきています。選ぶ時間がない人にとっては便利かもしれませんね。」
各フロアに配されたフラワーアレンジメントについては、「玄関ホールのコーナーに飾った花は造花です。生花には不向きな照明の真下やラディエーターの正面などには、造花を取り入れるのをおすすめします。2階のサロンは白を基調にエアリーに活けました。続きの角部屋では、白をメインにバラを合わせています。インテリアの色合いを温かみのあるブラウンにしているので、そのグラデーションに花の色合いも合わせています。」

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―花と同時に、パリの女性にはティータイムも欠かせないと聞きました。
「フランスのティータイムは、女性たちのためのものなのです。例えば、私の夫がお茶を飲むことはまずありません。フランスはコーヒー文化の国なので、朝食にコーヒーは欠かせず、1日のあらゆるタイミングに飲むのもコーヒー。それに比べると、お茶は日常的なものというよりは、女性同士で楽しむものという性格が強いです。午後のおやつの時間に焼き菓子と一緒に取るのが一般的で、格式ばらず、気の置けない友人たちや娘とリラックスした時間を過ごします。テーブルセッティングやお茶菓子も、ごくシンプルにします。」
「我が家で淹れる紅茶やハーブティーは、ル・パレ・デ・テのものを愛飲しています。ル・パレ・デ・テはフランスの紅茶専門店で、いろいろなフレーバーがあるので、飲み比べてお気に入りを発見する楽しみがあります。クオリティーも高く、オーガニックのものも豊富に揃っています。おもてなしには、いつも5〜6種類のティーバッグを用意し、めいめいに好きなものを選んでもらっています。砂糖とミルクは一応用意しますが、使わない人がほとんど。イギリスと違い、フランスでは紅茶はストレートでいただくのが主流なのです。ティーセットはリモージュ焼の白で統一し、ナプキンはガルニエ・ティエボーの小さいサイズのごくシンプルなものを使っています。」

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ご自宅の基本のコーディネートから、おもてなしの装い・アイテム選びまで、全てご自分で手掛けるマイリスさん。その暮らしからは、花を飾る習慣、くつろげるお茶の時間の作り方など、日本でも参考になりそうなヒントがたくさんありました。

Maylis de Montclos
マイリス・ド・モンクロさん
パリでリネンのブランド「ガルニエ・ティエボー」や他のブランドを統括する会長夫人。
https://www.garnier-thiebaut.fr/

(取材/角野恵子 撮影/水島優)

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