ハワイからの暮らしのNEWS

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ハワイからの暮らしのNEWS

NOV.19.2020

今回は、リゾートとしても、暮らしたい場所としても常に大人気のハワイから。
アロハシャツの人気ブランド「Kahala」「Hawaiian Style」のオーナーを経て、現在は、アロハシャツ研究家として活躍中のデール・ホープさんにお話を伺いました。

1960年代に建てられた古い家に魅了されて

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もともとはオアフ島に住んでいたデールさん。お嬢さんの学校の関係で、ハワイ島・ワイメアに3年前に引っ越してきました。
「この家は、1960年代に建てられた古い家です。アロハもそうなのですが、私はアンティークやビンテージのアートが持つ背景やストーリーにとても惹かれます。この家も知人の紹介で見せてもらい、一目で気に入りました。
ワイメアは小さな町ですが、パーカー牧場や歴史登録財に指定されているアンナ・ランチ・ヘリテージ・センターがあることで知られています。周辺には1950〜60年代に建てられた建造物や、新しくてもその時代の外観を踏襲した建物が多く、ノスタルジックな雰囲気に包まれています。家から数分の距離にアンティークショップやリサイクルショップが数軒あり、ここで気に入った雑貨を見つけるのが日々の楽しみです。」
「また、ワイメアは、北のコハラ山地と南のマウナケア山に挟まれた海抜800mの緑豊かな高原でもあり、夏でも夕暮れには肌寒くなるほど。一方で、丘陵地を下りていけば、車で20分ほど行くと海にもアクセスできます。ここでは自然を丸ごと味わえるのです。」
家にいながらにして特に自然と親しめると感じるポイントが、
裏庭から美しい丘陵が見渡せる素晴らしいロケーション。家と丘の間には小川が流れていて、ここを愛犬のマンゴと散歩することもあるそうです。

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―ここハワイで、日々どんなふうに暮らしていますか。
「朝5時頃、日が昇る前に起きることが多いです。アロハシャツに着替え、ゴールデンレトリバーのマンゴを連れて家の周りの散歩に出ます。マンゴとはよく一緒にサーフィンにも行くんですよ。
昼は、アーティストの友人とビーチで会ったり、カワイハエなど近場の町に出てランチをとったりします。
そのほかは、平日は家の書斎で仕事をし、夜にはデッキでゆっくり月や星を眺めたり、BBQをしたりします。」

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ハワイらしさをちりばめたインテリア

―ご自宅のインテリアのポイントはどんなところですか。
「ワイメアの緑豊かなイメージと、この家の持つノスタルジックな空気感や色彩に合わせてコーディネートしています。具体的には、ビンテージやメイドインハワイのアートや工芸品といった、ハワイらしさを感じられるお気に入りのアイテムを飾っています。」
「例えば、アンティークのハワイアンキルトもその一つです。ワイメアはパーカー牧場があることからパニオロ(ハワイ語でカウボーイの意味)の町でもあり、ハワイアンキルトには、馬の蹄とパイナップルがデザインされています。リビングのソファには、オールド・ウェスタン・アロハと呼ばれる古いプリント生地でクッションカバーを誂え、並べています。」

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アートと花とビンテージ、もしくは海をイメージするアイテムを

―ハワイらしいインテリアコーディネートのポイントを教えてください。
「ハワイらしいコーディネートには、3つのポイントがあると思います。まず一つは、お気に入りのハワイのアーティストの絵があれば、どこに住んでいようがハワイを感じられるインテリアとなるでしょう。そして、家の周りに咲く季節ごとの花々も本当に特別で、毎週花を探してきては花瓶ににぎやかに生けます。この2つは絶対欠かせないのです。そして、もう一つはスパイスとして何かしらアンティークやビンテージのハワイらしいもの、もしくは海を感じるものがあれば完璧でしょう。」

「アートでいえば、ハワイの近代化される前のアイランドスタイルを描いたアヴィ・キライアティ(Avi Kiriaty)や、波の絵で知られるサーファーでアーティストのジョン・セバーソン(John Severson)の作品にはハワイを強く感じます。ハワイの古いアートも好きですね。1940~50年代のヒット作のアートは私にとって特に親しみ深いものです。また、私は長年カヌーを漕いでいるので本格的なアウトリガーミニチュアコアカヌーも好きで、50〜60年前に作られた歴史的なパドルも家に飾っています。これらすべてが、ハワイらしさを軽やかにアピールしてくれます。」

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「花は黄色い花をつけたカヒリ・ジンジャーなど、カラフルな花を花瓶に生けるのはもちろん、気に入ったリースは外さないでドライになっても一年中飾っています。また、花ではないですが、リースは円形のフォルムによって優しい雰囲気を出してくれます。貝殻のリースだったり、海に流れ着いた流木のリースだったり、優しいハワイの風を感じられるため1年中飾っています。」

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「そしてスパイスとしては、その時々の気分で、家のあちこちにビンテージのシャツやサーフボードを飾ったりします。小さくて取り入れやすいのは、色々な形・サイズ感のアンティークのガラスの浮き球でしょうか。海のライフスタイルが見えるものも取り入れると、ハワイらしい空間作りに一役買ってくれます。
それから、庭も飾るともうワンランクアップできると思います。うちでいえば、中庭に飾っているスティーブン・ニールのサインボード(steven neill)のコレクション(パイナップルのサインボード)。思い出に残る大切なものです。」

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いつまでも眺められるアロハはアート

―ご自身のアロハシャツコレクションを素敵に飾っていると伺いました。
インテリアにアロハシャツを取り入れるときのポイントを教えてください。

「アロハシャツは私にとってスペシャルなアートです。そこから放たれる色彩があり、そしてストーリーがあると思うのです。アロハシャツを額に入れ、絵画のように飾っていたこともありますが、この頃はハンギングするだけにしています。季節感を出したり、その時の気分に合った色彩やストーリーをイメージして組み合わせたりと、気軽に取り替えて楽しんでいます。」
「お気に入りのアロハシャツを見えるところに飾るだけで、不思議と雰囲気がハワイらしく、明るくなります。ぜひ試してみてください。」

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これからのハワイの家づくりを俯瞰の目で

―この頃ハワイの家づくりやインテリアについて感じていることがありますか。
「これからは、伝統と自然環境への思いを哲学とし、現代のテクノロジーとハワイの文化を融合させたサステイナブルな住居を作っていくことが重要だと感じています。ハワイ島の天候や自然との調和を考えた設計を下地に持ちつつ、ハワイに自生する樹木を柱に使い、地元の職人の手で彫刻を施すというような、ハワイの伝統にしっかりと根を下ろした建築に興味があります。」
今のハワイでは、土地の高騰から若い人が新しい家を持ちづらい状況があるそうですが、その一方で古いものに新しいクリエイティビティを融合する家のあり方を考えるプロジェクトも増えていて、その点はとても良い傾向だとデールさんは感じているそうです。

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―デールさんの今後の予定を教えてください。
「タヒチ・パレオ(タヒチの民族衣装である巻きスカート)についての研究に取り組んでいます。パレオはハワイの衣料品業界、レストラン、ティキバー、映画にも影響を与えた、深い縁があるデザインなのです。20年来取り組んでいるプロジェクトなのですが、その集大成として、これから2年間かけて本を完成させる予定です。」
ハワイを心から愛し、自分の本当にやりたいことを信じて活動し続けてきたデールさん。ハワイらしさを生かす家やライフスタイルには、日本に暮らす私たちにも参考になるヒントがたくさんありました。
家で過ごす時間の多くなるこの季節、お気に入りのアートや服を飾るなど、居心地のよい空間づくりに取り入れてみてはいかがでしょうか。

Dale Hope
デール・ホープさん
ハワイ・ホノルル生まれ、アロハシャツ研究家。アロハシャツの人気ブランドのオーナーを経て、現在は、アロハシャツを始めハワイのデザインを研究し、世界に発信し続けている。
(取材/本間律江 撮影/宮澤 拓)

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