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石に刻まれた悠久の美〈後編〉<br>白井石材

SPECIAL

石に刻まれた悠久の美〈後編〉
白井石材

JUN.18.2018

原石を地球から起こし、覚醒させる。前編では、石に命が吹き込まれるような壮大なお話をお聞きしました。那須にある白井石材の3代目、一級建築士でもある白井克典氏に、さらに私たちの暮らしに届くまでの石へのこだわりをお聞きします。石に注がれる優しい眼差しの奥に妥協を許さない厳しさが光ります。

直角の鋭さにこだわる。自然の割り肌にもこだわる。

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「原石は自然のものですから、そこから加工してきっちりと直角をとったり、建築資材として1ミリ単位にこだわって形を作るのは、かなりの技術を習得した職人たちでないとできません。巨大な刃でカットをしているのをご覧になると、それほど繊細に扱っていないように思われるかもしれませんが、ここにこそ職人の技が詰まっています。どういう角度で原石をセットするか。どのくらいの力でカットしていくか。地球の恵みを分けていただいたわけですから、それを一番美しい形で現代の暮らしの中に届けていきたいのです」

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「とことんディテールにこだわるのは、自身が建築を勉強したからかもしれない」と白井さん。刃の厚みは1センチ以上のものもあるのに、原石に対して交わされるサイズ設計はミリ単位。巨大で過重な原石の世界が、一気に緻密なサイズの石材の世界へと転換します。
「割り肌というのはご存じですか? 石そのものが持つ自然な凹凸を活かしたデザインに加工する技術ですが、人間がその凹凸を人工的に作るのではなく、石に衝撃を与え割ることで、自然の凹凸を改めてこの世にあらわし出すという手法です」
ノミを入れ、金づちのような重い道具でカンカンと打つと、ある瞬間、石が命を吹き込まれたかのように割れていきます。それは、まるで手品を見ているような鮮やかさ。軽やかでさえあります。
「割り肌の素材は、割った石の表情をそのまま活かしていくので、それぞれの建築物が求める仕上げへと、そのうねりをコントロールしなければならない。ちょっとした角度や力で石が割れていく表情が変わりますし、どの職人でもできる技術ではありません。とはいえ、割り肌の表情は基本的には石が決めていくものです。石と職人のコラボでその表情がさまざまになる、ということでしょうか」
割り肌を作る道具を持たせてもらうと、そんな繊細な調整は不可能ではと思うようなずしんと響く重さ。振り上げるのも精一杯で、打つべきポイントに振り下ろすことなど到底できない…と、改めてその職人技に驚きます。

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地球の歴史が刻まれた石へのリスペクトを込めて。

石と人との付き合いは、猿人と分類されるホモ・ハビリス(器用な人という意)たちが石器を使い始めた、はるか250万年前から始まったそう。46億年続く地球の記憶が刻まれた石が、250万年前から人と親しくなり、その後、古くはピラミッドや神殿、そして日本各地でもお城など特別な場所に使われるようになっていった…。その関係に悠久の時を感じます。
「今でも、石の塀を使う家が多いような地域に行かれると、街並みの雰囲気が揃っているのに気づかれると思います。石は重たいので、遠くまで運ぶと費用もかさみ大変です。それでおのずと地元で採れた石を地元で使うようになり、自然にその街らしい統一された雰囲気が出来上がっていったのです。最近ではコンクリートが一般的になりましたが、僕は、石の持つ雄大さ、優しさ、威厳などがこれからの時代にもしっかり根付いてくれたらいいなと思います。今、白井石材には若い職人たちも集まってくれていて、活気にあふれています。ここから新しい石の美しさを届けていきたいですね」
道具として付き合いが始まり、やがてお城などの権力の象徴となった石材は、人類の暮らしの歴史の証言者と言えるのかもしれません。その毅然たる強固な素材が持つ特別な美しさ、他に代えがたい上質さ。現代ではそれが、さらなる美しさや贅沢さを兼ねそろえたアートな一面まで持つ存在となっているのです。
MITSUI HOME PREMIUM駒沢レジデンスでも、白井石材の職人技が引き出した、味わい深い石材が贅沢に使われています。ぜひご高覧ください。

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三井ホームプレミアム 駒沢レジデンス

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